結婚相談所で活動を始めたばかりの方から、よくこんな質問をいただきます。
「プレ交際って、お付き合いとは違うんですか?」
「仮交際中って、他の人とも会っていいんですか?」
恋愛経験が少ない方や、真剣な出会いを求めている人ほど、「どう接したらいいの?」「どんな気持ちでいればいいの?」と不安になりやすいところです。
この記事では、結婚相談所における「プレ交際(仮交際)」とはどんな状態なのか、どんな気持ちで過ごせばよいのかを、やさしく丁寧に解説していきます。
はじめての婚活でも安心して進められるように、ぜひ参考にしてくださいね。
プレ交際(仮交際)とは?
結婚相談所では、まず「お見合い」から始まります。
1時間ほどカフェなどでお話をして、お互いに「もう一度会ってみたい」と思えたら、システムを通して「プレ交際に進みましょう」と意思を伝え合います。
ここでの「交際」は、まだ「恋人関係」ではありません。
あくまで「好きになるかもしれない人と、関係を育てていくスタート地点」となります。
「仮交際に入りました」と連絡がきますが、それはお互いに『結婚相手としての可能性を探っていくことに合意した』ということで、まだ恋人でもなく、独占的な関係でもありません。
プレ交際に入るときは、こんな気持ちが目安
「すごく楽しかった!」「また絶対会いたい!」とまでは思えなくても、
「悪くなかった」「話しやすかった」「まだわからないからもう少し話してみたいかも」
そんな気持ちで、プレ交際に進むのは自然なことです。
ただし、“頑張らないと会う気になれない”相手の場合は、少し立ち止まって考えてみましょう。
「せっかく時間を使ってくれたから…」
「誰とも交際が始まっていないから、とりあえず…」
そんな“義務感”や“遠慮”で交際を始めると、その後も無理が続いてしまうことがあります。
プレ交際は、「いい人だけど違うかも」と感じたら、お断りしても大丈夫な期間です。
自分の心の声を無視して“頑張って会う”ことは、相手にも自分にも失礼になるかもしれません。
無理しないで、自分の心に正直に。
その積み重ねが、ぴったり合う人との出会いにつながります。
プレ交際中は何をするの?
プレ交際に入ると連絡先を交換し、LINEなどでやり取りをしながら、週に1回ほどのペースでデートを重ねていきます。
最初はカフェでお茶やランチなど、短時間のデートから始める方が多いです。
会話の中で、趣味や日常の過ごし方、結婚観や価値観について少しずつ話していくことで、相性を見極めていきます。
この時期に大切なのは、「相手に興味をもつこと」です。
プレ交際は、まだお互いのことをよく知らない状態。
だからこそ、「どんな考え方をする人なんだろう?」「何に価値を感じているのかな?」と、相手を理解しようとする姿勢で臨みましょう。
会うたびに新しい一面に触れて、少しずつ距離を縮めていく――
そんな意識をもってデートを重ねることで、信頼関係や安心感も育っていきます。
逆に、「どう思われてるかばかりが気になる」「好かれなきゃと無理をしてしまう」状態だと、自分らしさが出せなくなってしまいます。
プレ交際は、完璧を目指す場ではなく、お互いを理解して歩み寄れるかを見ていく時間。
相手を知ることを楽しんでみてくださいね。
また、プレ交際期間中は、同時に複数の方と交際することも可能です。
それに罪悪感をもつ必要はなく、「誰と一緒にいるときが自分らしいか」「どの人との時間が心地よいか」などをお互いに比較しながら、自分に合ったお相手を見極めるためのステップです。
プレ交際がうまくいかない、よくあるパターン
多くの人が陥りがちなつまずきやすいポイントを先に知って、気をつけながら進めましょう!
① お互いに時間が合わず、会えないまま終わってしまう
仕事が忙しい、予定が合わない、体調を崩してしまった…。
プレ交際の初期はまだお互いにそこまで強い思い入れがない分、「まあ、また今度でいいか」となってしまいやすい時期です。
会えない時間が続くと、関係は自然と薄れます。
「気持ちが冷めたわけじゃないのに、タイミングが合わなかっただけ」
そんなもったいない終わり方にならないように、週に1回は会う時間を作る意識を持てるといいですね。
② 世間話ばかりで、なかなか距離が縮まらない
天気の話、仕事の話、趣味の話…。
デートを重ねても“中身のある会話”ができていないと、可もなく不可もない関係が続き、モチベが保てません。
「また会っても、同じような話しかできない気がする」と思い始めると、次第に会うのが億劫に。
少しずつでいいので、自分の考えや価値観をシェアする会話を意識すると、関係がぐっと近づいていきます。
③ 価値観の違い=合わない、で早々に見切ってしまう
「〇〇って考え方、ちょっと合わないかも」
「えっ、そんな趣味あるの? 私とは違うな…」
プレ交際中に価値観の違いに気づくと、「この人はナシ」とすぐに判断してしまうことがあります。
もちろん、大きなズレは重要な判断材料になりますが、違い=不一致=終了と決めつけてしまうのは、少し早いかも。
むしろ、すべてが同じ価値観の人なんていないという前提で、歩み寄れるかどうかを見ていく視点も必要です。
まとめ
プレ交際は、「好きかどうか」よりも、「この人ともう少し知り合ってみたい」という気持ちから始まる期間です。
でも、無理をしたり、関係が浅いまま進んだりすると、うまくいかなくなってしまうこともあります。
だからこそ大切なのは、自分の気持ちに正直に、丁寧に相手と向き合うこと。
うまくいかない時期があっても、それはあなたに合った人と出会うための通過点です。
「うまくいかなかった=失敗」ではなく、
「うまくいかなかったからこそ、気づけたことがある」
そんなふうに考えて、自分の感覚を少しずつ磨いていきましょう。
わからないことや不安があるときは、ひとりで抱え込まずに、ぜひカウンセラーに相談してくださいね。
あなたのペースで、心から安心できるご縁につながっていきますように。